国家資格でも安心できない?鍼灸師の知られざるリスク

2025.06.10

国家資格でも安心できない?鍼灸師の知られざるリスク

鍼灸

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「鍼灸師は国家資格だから安心」

そんなふうに思っていませんか?

確かに、「はり師」「きゅう師」は国家資格です。養成学校に通い、国家試験に合格して初めて施術が認められる専門職であることに間違いはありません。しかし、国家資格だからといって誰でも安心・安全な施術ができるわけではないのです。

実際に、鍼灸による医療トラブルは年々増加傾向にあります。施術ミスによる身体的被害や、衛生管理の不備による感染リスクなど、見過ごされがちな“リスク”が潜んでいるのです。

 

■ 驚きの事実:増え続ける医療事故報告

厚生労働省のデータによると、2023年には鍼灸施術に関する事故報告が172件に達し、過去最多を記録しました。

その中でも特に多かったのが、「肺の気胸(ききょう)」という重大な事故です。これは、針が深く刺さりすぎて肺に到達してしまい、空気が漏れて呼吸困難を引き起こすもの。場合によっては入院や外科的処置が必要になることもあります。

さらに、訴訟に発展するケースも少なくありません。

ある報告では、「肩こり改善のために受けた鍼灸施術で、神経損傷と慢性疼痛が生じた」という患者が損害賠償を求める裁判も発生。裁判所は鍼灸師の過失を一部認めました。

このように、「鍼だから安全」というイメージとは裏腹に、身体への影響は小さくないのです。

 

■ 鍼灸の代表的なリスクとは?

以下に、実際に報告されているリスクをまとめました。

・感染症リスク

消毒不足や使い回しの針によって、B型肝炎、C型肝炎、MRSA(薬剤耐性菌)などに感染する可能性があります。

特に個人開業の小規模鍼灸院では、衛生管理が徹底されていないケースも見受けられます。

・内出血や神経損傷

針の刺入によって毛細血管や末梢神経を傷つけると、内出血やしびれ・感覚異常を引き起こすことがあります。

これが改善せず慢性化するケースもあります。

・効果の不確実性

肩こり・腰痛・坐骨神経痛に「鍼灸が効く」とよく聞きますが、科学的根拠が明確でない症状もあります。

一部の症状に対しては、プラセボ(思い込み)効果の範囲を超えないという研究も存在します。

 

■ すべての鍼灸師が危険なのか?

もちろん、すべての鍼灸師が危険というわけではありません。

以下のようなポイントをチェックすることで、安全性を高めることができます。

  • 国家資格の有無(無資格施術者に注意)

  • 経験年数・臨床実績の開示があるか

  • 医師や整体師など他職種との連携があるか

  • 衛生管理(使い捨て針、手指消毒等)が徹底されているか

  • リスク説明(インフォームドコンセント)をしてくれるか

これらをきちんと満たしている鍼灸師であれば、信頼できる可能性が高くなります。

 

■ 慢性症状の改善に必要な視点とは?

私たち整体の現場では、慢性的な痛みやしびれに対して「原因はどこか?」「全体のバランスはどうか?」という視点からアプローチしています。

例えば、腰痛や坐骨神経痛の原因が仙腸関節や筋膜のねじれにある場合、局所的な鍼刺激だけでは改善しません。

むしろ、刺激によって筋肉が防御反応を起こし、症状が悪化するケースすらあります。

その点、整体では身体全体の動きや神経の伝達状態を調整し、根本原因にアプローチすることが可能です。

特に高齢者や持病を持つ方にとっては、鍼灸よりも安全で継続しやすい選択肢となるでしょう。

 

■ まとめ:本当に安心できる施術とは?

「国家資格だから安心」という思い込みは、ときに大きな代償を生むことがあります。

鍼灸師による施術には、一定のリスクが伴うことを理解した上で、慎重に選択することが大切です。

慢性的な症状でお悩みの方こそ、局所的な対処療法ではなく、全体のバランスと動きに着目したアプローチが必要です。

私たちの整体院では、身体全体を見ながら、やさしく安全に根本改善を目指しています。

「鍼で良くならなかった…」という方も、ぜひ一度ご相談ください。