【骨棘=手術?】実は腰痛の原因じゃないことも。誤解と真実とは?

2025.07.26

【骨棘=手術?】実は腰痛の原因じゃないことも。誤解と真実とは?

腰のレントゲン

腰のレントゲン

 

「レントゲンで骨にトゲがあると言われました」

「骨棘(こつきょく)が腰痛の原因だと医師に言われたんです」

当院に来られる方の中には、こうした言葉を口にされる方が少なくありません。確かに「骨棘=痛みの元」と思ってしまうのも無理はありません。しかし、本当にそれが痛みの正体なのでしょうか? 実はそこには、多くの誤解と過剰な不安が潜んでいます。

 

■驚きの事実:骨棘は痛くない?

骨棘とは、関節や椎体の縁にできる「トゲ状の骨」のことを指します。加齢や長年の体の使い方により骨が摩耗し、それを補おうとする身体の“自己防衛反応”で作られます。つまり、骨棘自体は「体を守るため」に現れるものであり、悪者とは限らないのです。

実際に、アメリカ整形外科学会の研究(Spine Journal 2015)によれば、腰痛のない健康な成人の34%に骨棘が見られたという結果が出ています。さらに、60歳以上では約40〜60%の人に骨棘が存在するとされています(※1)。

つまり、骨棘があるからといって、必ずしも痛みが出るわけではない。これは多くの方にとって驚きの事実ではないでしょうか。

 

■リスク:画像診断に頼りすぎると…

近年ではMRIやレントゲンなどの画像診断が一般的になり、「見えるもの」に注目が集まりがちです。しかし、画像に骨棘が映ったからといって、それが腰痛の直接的な原因とは限りません。

実際、骨棘がある=痛みの原因と早合点して、手術を勧められたり、強い薬で対処されるケースもあります。ところが、痛みの本当の原因が筋肉や筋膜、または神経のバランスにある場合、手術をしても根本的な解決にはつながらず、痛みが再発する可能性も否めません。

また、手術には身体的・金銭的・精神的なリスクが伴い、回復までの時間も必要です。不要な医療介入を避けるためにも、「画像に見えるもの」だけに囚われない視点が重要です。

 

■整体の視点:骨棘より「体の使い方」に注目

私たち整体師が注目しているのは、「骨棘そのもの」ではなく、骨棘ができる背景にある体の使い方や姿勢のクセです。

例えば、骨盤が歪んでいたり、長年同じ方向に負担をかけるような動きが続いていた場合、それを補おうと筋肉が過剰に緊張し、やがて骨にまで影響を与えます。つまり、骨棘は“結果”であり、“原因”は別にあるということです。

整体では、全身のバランスを整えることで、骨棘周囲にかかる負担を軽減し、神経や筋肉の機能を正常化していきます。これにより、骨棘があっても痛みが出にくい身体に導くことが可能なのです。

 

■安心感:骨棘があっても痛みのない生活はできる

「骨棘があるからもう治らないのでは…」

「手術しないと一生痛いままですか?」

こうした不安の声を多く聞きますが、多くの方が整体によるアプローチで痛みから解放されているのが事実です。実際に当院でも、骨棘があるにも関わらず、数回の施術で日常生活に支障がないレベルまで回復された方が多数いらっしゃいます。

痛みの原因をしっかり見極め、全身の動きやバランスを整えることで、骨棘があっても「痛くない」身体を目指すことが可能です。

 

■まとめ

  • 骨棘は「年齢に伴う変化」であり、必ずしも痛みの原因ではない

  • 画像診断に頼りすぎると、本当の原因を見失うことがある

  • 整体では全身のバランスから原因を追究し、骨棘があっても痛みのない体づくりをサポートする

「骨棘があるから手術しかない…」と諦める前に、一度体の使い方やバランスを見直してみてはいかがでしょうか?