【制度の仕組みから読み解く】整体と保険の真実
【制度の仕組みから読み解く】整体と保険の真実

整体は保健適用にはならない
【驚きの事実】整体は医療行為ではない
実は日本の医療制度上、整体は「医療行為」ではなく自由診療に分類されます。
厚生労働省が定める健康保険の対象は「医師が行う診療」や「国家資格を持つ柔道整復師が行う外傷治療」に限定されています。そのため整体師が施術する肩こり・腰痛・猫背矯正などは健康保険の対象外なのです。
【リスク】安さを求めて整体や整骨院に通い続けると?
「保険が効かないから高い」と思い、格安整体に通う方も少なくありません。しかし、医学的根拠が乏しい施術を長期間続けると、症状の悪化や病気の発見遅れにつながるリスクがあります。
例えば日本整形外科学会の調査では、腰痛患者の約15%が重大な疾患(椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症など)を抱えていたと報告されています。整体のみで対応すると、これらを見逃してしまう可能性があるのです。
また、接骨院や整骨院で、怪我ではない腰痛や肩こりを「転んだことにして保健適用にしますので、自治体や組合から聞かれたらそう答えてくださいね。」という方法で安く施術を受けることは詐欺罪になる可能性があります。
【安心感】整体の役割は「予防と補完」
とはいえ、整体には医学的に意味がないわけではありません。血流促進や筋緊張の緩和、姿勢改善といった予防的な役割は高く評価されています。
重要なのは、「診断は医師・予防や体調管理は整体」と役割を分けて考えることです。
【まとめ】制度を知り安心して選択を
整体で保険が効かないのは「制度の壁」が理由であり、違法ではありません。むしろ正しく理解することで、無駄な通院や誤った期待を避けられます。医療と整体をうまく使い分けることが、あなたの健康を守る近道です。