【驚きの事実】筋膜リリースに医学的エビデンスは乏しい?リスクと安心できる整体の選び方
【驚きの事実】筋膜リリースに医学的エビデンスは乏しい?リスクと安心できる整体の選び方

筋膜
ここ数年「筋膜リリース」という言葉はテレビや雑誌でたびたび登場し、「痛みが取れる最新の施術法」として注目を浴びています。整体院やフィットネス業界でも広く取り入れられており、多くの方が「これで肩こりや腰痛が根本的に改善するのでは」と期待しています。ところが医学的な研究を追っていくと、驚きの事実が見えてきます。
医学的エビデンスが少ないという事実
まず筋膜リリースの効果について、科学的に証明されているかどうかを確認する必要があります。実際に、国際的な医学論文データベースであるPubMedには筋膜リリースに関する研究が数多く報告されていますが、その多くは症例数が少なく、効果の持続性に疑問が残るものばかりです。
例えば2019年に発表されたシステマティックレビュー(被験者数755名)では、「腰痛や筋緊張に対して一時的な改善は見られるものの、効果は数週間にとどまる」と結論づけられています。つまり「筋膜リリースで長年の慢性痛が一気に解消する」といった宣伝は、医学的には裏付けが乏しいのです。
場合によっては逆効果?筋膜リリースのリスク
もうひとつ驚くべき点は、そのリスクです。筋膜リリースは「ソフトで安全」というイメージがありますが、実際には強い圧を繰り返すことで皮下出血や筋繊維の損傷を引き起こす恐れがあります。厚生労働省の調査でも、徒手療法による「組織損傷」や「症状の悪化」は毎年一定数報告されているのです。
実際、肩こりや腰痛の軽減を期待して施術を受けたものの、「かえって痛みが強くなった」「青あざが残ってしまった」といった声も少なくありません。特に高齢者や血流に影響する薬を服用している方は、こうしたリスクが高まると指摘されています。
安心できる整体の選び方と代替法
では「筋膜リリースは受けない方がいいのか」と言えば、必ずしもそうではありません。重要なのは、筋膜リリースを「万能の治療法」と誤解しないことです。整体においては、筋膜だけでなく姿勢、関節の動き、神経系のバランスなど多角的に身体を評価し、適切な方法を組み合わせることが安全かつ効果的なアプローチにつながります。
たとえば、関節の可動域を広げるモビライゼーションや、神経反射を利用した軽い施術法は、筋膜リリースよりも身体への負担が少なく、リスクを避けながら改善を促すことが可能です。経験豊富な整体師であれば、筋膜に固執することなく、その方に最も適した方法を選び、安全に調整を行うことができます。
まとめ
筋膜リリースは確かに注目されている施術法ですが、その効果には限界があり、医学的エビデンスも十分ではありません。さらに、誤った方法や過度な施術によって逆に症状を悪化させるリスクも存在します。大切なのは、正しい知識と豊富な経験を持つ整体師を選び、安心して施術を受けることです。
筋膜リリースに過剰な期待を抱くのではなく、体全体を多角的にみる整体を選ぶことが、本当の意味での「安心と健康への近道」といえるでしょう。