【中枢神経障害と末梢神経障害を徹底解説！】最新データと整体的視点

2025.09.21

神経系

「手足のしびれ」「力が入らない」「動作がぎこちない」——こうした症状の背景には、神経のトラブルが隠れていることがあります。特に「中枢神経障害」と「末梢神経障害」はよく混同されがちですが、原因もリスクも異なります。ここでは最新のデータと整体の観点から、わかりやすく解説します。

中枢神経とは脳と脊髄を指し、体全体の司令塔です。ここに障害が生じると、全身の運動や感覚に影響が出ます。代表例は脳梗塞、脳出血、パーキンソン病、脊髄損傷などです。

厚生労働省「国民生活基礎調査（2022）」によると、脳血管疾患は要介護の原因の第2位（約16.6％）を占めています。さらに、脳卒中の後遺症を抱える人は全国で約118万人にのぼり、その多くが麻痺や歩行障害に悩んでいます。これは「生活の質（QOL）」に大きな影響を与える重大なリスクです。

一方の末梢神経は、脳や脊髄から手足や臓器へ枝分かれして働くネットワークです。ここに障害が起きると、しびれや痛み、感覚鈍麻、筋力低下といった症状が現れます。

代表的なのは糖尿病性ニューロパチー、坐骨神経痛、手根管症候群などです。日本糖尿病学会のデータでは、糖尿病患者の約30〜50％が末梢神経障害を発症すると報告されています。さらに放置すると潰瘍や壊疽（えそ）を引き起こし、年間約1万人が下肢切断を余儀なくされているとも言われています。

整体は神経そのものを治療する医療行為ではありません。しかし、二次的に生じる筋肉の硬直や関節可動域の制限を改善するサポートができます。

中枢神経障害後のリハビリ補助

　筋緊張のバランスを整えることで、リハビリの効果を高め、動作のしやすさを取り戻す手助けになります。
末梢神経障害へのアプローチ

　血流改善や姿勢調整、筋膜リリースによって神経圧迫を減らし、しびれや痛みを和らげる効果が期待されます。近年の理学療法学の研究でも、徒手療法と運動療法の組み合わせが神経再生や機能改善に有効と報告されています。

驚くべきことに、WHOの報告では神経障害の約30〜40％は生活習慣の改善とリハビリで予防・軽減できるとされています。つまり「一生治らない」という思い込みは誤解であり、適切な知識と行動で改善の道は開けるのです。

当院でも「しびれが軽減して歩行が楽になった」「薬を減らせた」といった声を多数いただいています。整体は医療と競合するものではなく、医療との連携によって生活の質を支えるパートナーとなり得ます。

しびれや痛みは体からの大切なサインです。早めに専門家に相談し、安心できる未来への一歩を踏み出しましょう。