【非常に良く聞かれる質問】その腰痛温める?冷やす?
【非常に良く聞かれる質問】その腰痛温める?冷やす?

アイシング
日本人の約8割が一度は経験する「腰痛」。実はその 約85%が原因を特定できない“非特異的腰痛” と報告されています(日本整形外科学会調べ)。そんな中で多くの方が悩むのが、「腰痛は温めたほうがいいの?冷やしたほうがいいの?」という疑問です。
整体の現場でも、間違った判断で痛みを長引かせてしまうケースが多く見られます。ここでは、医学的根拠と整体師の臨床経験をもとに、正しい使い分け方をお伝えします。
【発症直後】ぎっくり腰は“冷やす”が正解
突然の「ぎっくり腰(急性腰痛)」では、筋肉や靭帯、関節に炎症が起きています。炎症がある状態で温めてしまうと、血流が過剰に促進され、腫れや痛みを悪化させるリスクがあります。
そのため、発症から48時間〜72時間は「冷やす」ことが原則。
目安は 1回15〜20分程度を1〜2時間おきに。
冷却することで炎症反応を抑え、神経の興奮を落ち着かせる効果が期待できます。
また、冷やす際は「体を冷やしすぎない」ことも重要です。腰だけをピンポイントで冷やし、他の部位はブランケットなどで温めましょう。全身が冷えると筋肉が硬直し、かえって動きにくくなることがあります。
【慢性期】長引く腰痛は“温める”が効果的
一方、3か月以上続く「慢性腰痛」では、炎症は落ち着いており、原因は 血行不良や筋肉のこわばり、姿勢不良 にあります。
このような状態では、温熱療法が非常に有効です。温めることで血流が改善し、筋肉の柔軟性が高まり、痛みの原因となる筋緊張が和らぎます。
おすすめは「お風呂での入浴(38〜40℃に15分程度)」や「ホットパックの使用」。温めた後に軽くストレッチや体幹のトレーニングを行うことで、腰痛の再発を防ぐことができます。
実際に、慢性腰痛患者を対象にした研究では、温熱療法+運動療法を行ったグループの方が、痛みと再発率が大幅に低下したというデータもあります(日本腰痛学会報告)。
【整体師の視点】「温める・冷やす」だけでは不十分
腰痛ケアで重要なのは、「炎症期かどうか」を見極めたうえで適切な方法を選び、その後に動かす・整えることです。
冷やす・温めるだけでは一時的な痛みの緩和に過ぎず、根本的な改善には「姿勢バランス」「筋力」「生活習慣」を整えることが欠かせません。
実際、腰痛の再発率は1年以内に約25%と報告されています。つまり、ケアの仕方次第で再発を防げるということです。
当院では、急性期には冷却と安静を、慢性期には温熱+整体+運動指導を組み合わせ、根本から腰痛を改善へ導きます。
【安心してケアするために】危険サインを見逃さない
以下のような症状がある場合は、自己判断せずに専門機関へご相談ください。
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発熱や強い腫れを伴う腰痛
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足にしびれ・力が入りにくい
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痛みが数日以上続く、夜間痛が強い
これらは、椎間板ヘルニアや神経圧迫などの可能性もあり、放置すると慢性化のリスクがあります。
【まとめ】
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発症直後(急性腰痛)は「冷やす」
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長引く腰痛(慢性腰痛)は「温める」
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炎症が落ち着いたら、ストレッチ・運動・整体で整える
腰痛ケアの第一歩は、「冷やす・温める」を正しく使い分けること。
整体師として、あなたの体の状態を見極め、最適な回復プランをご提案いたします。
迷ったときは、ぜひ専門家へご相談ください。

