【非常に良く聞かれる質問】その腰痛温める?冷やす?

2025.11.03

【非常に良く聞かれる質問】その腰痛温める?冷やす?

アイシング

アイシング

 

日本人の約8割が一度は経験する「腰痛」。実はその 約85%が原因を特定できない“非特異的腰痛” と報告されています(日本整形外科学会調べ)。そんな中で多くの方が悩むのが、「腰痛は温めたほうがいいの?冷やしたほうがいいの?」という疑問です。

整体の現場でも、間違った判断で痛みを長引かせてしまうケースが多く見られます。ここでは、医学的根拠と整体師の臨床経験をもとに、正しい使い分け方をお伝えします。

 

【発症直後】ぎっくり腰は“冷やす”が正解

突然の「ぎっくり腰(急性腰痛)」では、筋肉や靭帯、関節に炎症が起きています。炎症がある状態で温めてしまうと、血流が過剰に促進され、腫れや痛みを悪化させるリスクがあります。

そのため、発症から48時間〜72時間は「冷やす」ことが原則。

目安は 1回15〜20分程度を1〜2時間おきに

冷却することで炎症反応を抑え、神経の興奮を落ち着かせる効果が期待できます。

また、冷やす際は「体を冷やしすぎない」ことも重要です。腰だけをピンポイントで冷やし、他の部位はブランケットなどで温めましょう。全身が冷えると筋肉が硬直し、かえって動きにくくなることがあります。

 

【慢性期】長引く腰痛は“温める”が効果的

一方、3か月以上続く「慢性腰痛」では、炎症は落ち着いており、原因は 血行不良や筋肉のこわばり、姿勢不良 にあります。

このような状態では、温熱療法が非常に有効です。温めることで血流が改善し、筋肉の柔軟性が高まり、痛みの原因となる筋緊張が和らぎます。

おすすめは「お風呂での入浴(38〜40℃に15分程度)」や「ホットパックの使用」。温めた後に軽くストレッチや体幹のトレーニングを行うことで、腰痛の再発を防ぐことができます。

実際に、慢性腰痛患者を対象にした研究では、温熱療法+運動療法を行ったグループの方が、痛みと再発率が大幅に低下したというデータもあります(日本腰痛学会報告)。

 

【整体師の視点】「温める・冷やす」だけでは不十分

腰痛ケアで重要なのは、「炎症期かどうか」を見極めたうえで適切な方法を選び、その後に動かす・整えることです。

冷やす・温めるだけでは一時的な痛みの緩和に過ぎず、根本的な改善には「姿勢バランス」「筋力」「生活習慣」を整えることが欠かせません。

実際、腰痛の再発率は1年以内に約25%と報告されています。つまり、ケアの仕方次第で再発を防げるということです。

当院では、急性期には冷却と安静を、慢性期には温熱+整体+運動指導を組み合わせ、根本から腰痛を改善へ導きます。

 

【安心してケアするために】危険サインを見逃さない

以下のような症状がある場合は、自己判断せずに専門機関へご相談ください。

  • 発熱や強い腫れを伴う腰痛

  • 足にしびれ・力が入りにくい

  • 痛みが数日以上続く、夜間痛が強い

これらは、椎間板ヘルニアや神経圧迫などの可能性もあり、放置すると慢性化のリスクがあります。

 

【まとめ】

  • 発症直後(急性腰痛)は「冷やす」

  • 長引く腰痛(慢性腰痛)は「温める」

  • 炎症が落ち着いたら、ストレッチ・運動・整体で整える

腰痛ケアの第一歩は、「冷やす・温める」を正しく使い分けること。

整体師として、あなたの体の状態を見極め、最適な回復プランをご提案いたします。

迷ったときは、ぜひ専門家へご相談ください。