【良く聞かれる質問】腰痛は安静が良い?動かした方が良い?

2025.11.03

【良く聞かれる質問】腰痛は安静が良い?動かした方が良い?

安静

安静

 

〜整体師が教える“腰痛回復の新常識”〜

腰痛時の「安静神話」を覆す最新データ

「腰が痛いから動かさない方がいい」「安静にしていれば治る」——これは長年、多くの方が信じてきた腰痛ケアの常識です。

しかし、最新の研究では「動かした方が回復が早い」というデータが明確に示されています。

非特異的腰痛(原因が特定できない腰痛)は、成人の約80%が生涯に一度は経験します。(Nature誌 2025年Attachment.tiff)

従来は“安静第一”が基本でしたが、近年のCochraneレビューでは「安静指示群」よりも「できる範囲で動くよう指導した群」の方が、痛みの軽減・機能回復ともに優れていたと報告されています。

(痛みの改善SMD=0.22/機能改善SMD=0.29というデータあり)

つまり、「動く=悪化」ではなく、「動かす=回復を促す」時代に変わってきているのです。

 

動かなさすぎることが“腰痛を長引かせる”カラクリ

なぜ「動かない」ことが良くないのか?

それは、体を動かさないことで筋肉・関節・神経が硬くなり、結果として腰への負担が増えるからです。

長期間の安静は、

  • 腰周りや体幹(インナーマッスル)の筋力低下

  • 血流低下による回復遅延

  • 関節可動域の減少

  • 「動くと痛くなるかも」という心理的不安(運動回避)

を引き起こします。

実際、慢性腰痛の患者は、痛みのない人と比べて1日の腰の動作回数が約15,564回 vs 20,521回と明確に少ないというデータもあります。

(Nature誌:2025年報告)

つまり、“動かさないほど安心”ではなく、動かさないほど回復が遠のくリスクがあるのです。

 

整体師が推奨する「安心して動き始める3ステップ」

① 痛みを見極める

鋭い痛み・しびれ・麻痺・排尿障害などがある場合は、まず整形外科へ。

神経性や内臓関連の腰痛の可能性があるため、医師の診断を優先します。

それ以外の「動けるけど痛い」「同じ姿勢でつらい」といった非特異的腰痛なら、早期に軽い動きを始めることが推奨されます。

② 軽い動きから再開する

最初は10〜15分のウォーキング骨盤・股関節の軽いストレッチなど、無理のない範囲から始めましょう。

30〜60分ごとに立ち上がるだけでも、血流が改善し、回復を早めます。

具体的には、

  • 仰向けで片膝を抱えるストレッチ

  • 四つ這いで背中を丸めたり反らせたりする“キャット&カウ”

  • 椅子に座りながら骨盤を前後に動かす“ペルビックロッキング”

などが安全に行える動きです。

③ 整体師と連携して“動きの質”を高める

整体では、背骨や骨盤の関節調整、深層筋(多裂筋・腹横筋など)の活性化、姿勢・動作の改善を行います。

「痛くない動き方」を学ぶことで、再発リスクが大幅に減少します。

再発予防には、

  • 体幹トレーニング

  • 姿勢・座り方の見直し

  • 長時間同じ姿勢を避ける

  • ストレッチと軽運動の習慣化

が非常に有効です。(Physio-Pedia.comAttachment.tiff)

 

まとめ

腰痛が出たとき、つい「じっとしていれば治る」と思ってしまうもの。

しかし、最新医学・整体学の視点から見れば、それは半分正しくて半分間違いです。

重要なのは、

「痛みを見極め、できる範囲で動かす」こと。

動くことで血流が改善し、筋肉と神経が正常に働き、回復が早まります。

また、動ける自信を取り戻すことで、再発や慢性化の悪循環を断ち切ることができます。

整体師のサポートを受けながら、“安心して動かす腰痛ケア”を始めてみませんか?

「安静より、正しく動く」——それが、これからの腰痛改善の新常識です。